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日本再考

東北ルネッサンスへの序章
赤坂憲雄/編
赤坂憲雄と五木寛之・井上ひさし・高橋克彦・高橋富雄・谷川健一・中沢新一・山折哲雄

日本再考
東北から日本を開くための、七つの対話。
東北電力創立50周年記念出版。
●定価 2,160円(本体2,000円+税)
●A5判・上製本/本文388頁(カラー28頁)
発行所/株式会社 創童舎
在庫あり:1〜3営業日でお届けします
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内容

 「東北学」を旗揚げし山形を拠点に活動する民俗学者赤坂憲雄と五木寛之・中沢新一・谷川健一・高橋克彦・高橋富雄・井上ひさし・山折哲雄との七つの対話を収める。近代化の最終段階ともいうべきグローバリズムは、ほかならぬ近代が生み出した国民国家の土台を突き崩すと同時に、宗教と民族をめぐる対峙と相克の時代を招き寄せた。誰もが、この世界システムの網の目から逃れられない。とすれば、われわれの明日はどこに見出せるのだろうか。
 赤坂と七人の対話者たちは、この閉塞状況を打開するカギが東北にあるという。東北が可能性の大地として「発見」されようとしているのだ、と。たとえば五木寛之は近代化によって抑圧・隠蔽・埋没された日本文化―アニミズムやシンクレチズムを特質とする―の豊かな鉱脈が東北の歴史と文化の基層に存在している、という。

 宗教学者中沢新一は縄文文化から「国家をつくらない思想」を掘り起こす。谷川健一も縄文という「精神史の古層」に国家や差別を超える思想を見つけだす。高橋克彦、井上ひさし、「東北学」の元祖高橋富雄は「蝦夷、吉里吉里、日高見国」から日本国家を相対化し地域の主体性と思想的独立を主張する。山折哲雄は近代の行き詰まりは一神教的世界の限界性が露呈したものとして、21世紀の可能性をシャーマニズム=万物生命論の世界観に見出している。―東北はこれら「可能性の鉱脈」を豊富に蔵しているのである、と。

 タイトルは『日本再考』だが、この際「日本」にこだわらず、対話者たちと知の伴走を楽しみながら、東北をキーワードとして、世に流布するさまざまな世界観・歴史観・価値観を再考してみてはいかが。


目次

東北の可能性:五木寛之×赤坂憲雄
近代の光と闇のはざまに/情報とは情が伝わることだ/隠蔽された都市の記憶/罪を背負った存在として/怖れとあこがれを抱いて/言葉の背後に埋もれた記憶/東北からの思想、その可能性

縄文の記憶を求めて:中沢新一×赤坂憲雄
埋葬をめぐる縄文の思想/環太平洋の文化の連なり/神話の痕跡を秘めた鮭の大助/人間と熊の古くて深い関係/国家をつくらない思想/なめとこ山の熊の神話/「たま」と「もの」の民俗学へ

精神史の古層へ:谷川健一×赤坂憲雄
北の蝦夷と南の隼人が呼応するとき/祀(まつ)りと葬(はふ)り、死生観の古層へ/天つ神と国つ神の戦いの蔭に/東北のなかのアイヌ語地名/地名、日本を相対化する武器として/古層としての沖縄、アイヌ

蝦夷とはだれか:高橋克彦×赤坂憲雄
東北の精神史、その光と影/蝦夷の伝説から歴史小説へ/蝦夷は血ではない、土地がつくる/歴史は田村麻呂と大同にはじまる/東北から描かれる中世のかたち/異邦人の見た美しい東北

はじまりの東北学:高橋富雄×赤坂憲雄
東北から新たな日本史へ/倭国・日高見国・日本国/平泉、地域の時代の先駆けとして/藤原三代の仏教思想とは何か/東と西、縄文と弥生をめぐって

ふたたび吉里吉里へ:井上ひさし×赤坂憲雄
ひょうたん島というアジール/独立のための手引き書として/方言と共通語のあいだ/柳田国男をかついだ人々/『遠野物語』はいまも生きている/賢くておいしい東北へ

生と死の風景から:山折哲雄×赤坂憲雄
演歌のなかの北志向/良寛、形見とて何かの残さん/北の詩人は海を歌わない/落日信仰、そして魂の行方/可能性としての多神教的な風土/「万物生命教」を抱いた原風景へ