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奥ゆかし

地方からの日本学・第三集
高橋富雄東北学論集 第一部 東北論 東北学

奥ゆかし
地方から東北から
みちのく未知の奥
東北開発
古代語の東北学
著者が唱える「東北学」は、「ミヤコ・中央・先進」という国家統一者からの視点だけでなく、「ヒナ・田舎・地方」の視点から日本という国家、東北を検証する。「高橋富雄東北学論集」は、著者のこれまでの論集を網羅し、東北を通して改めて日本を問うものである。東北とは何か? その東北的なるものを解明する。
●3,086円(税込)
●A5判、406頁
●03年5月
●歴史春秋出版
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内容

『第三集 奥ゆかし』は、角川新書『みちのくの世界』(1965年、角川書店発行)を増補し、岩波ジュニア新書97『東北歴史紀行』(85年、岩波書店発行)を増補した。


目次

みちのくの世界

みちのくは、道の奥である。支配がつき、文化がはてるところである。古代の人たちは、そう考えていた。他方で、古代の豪族たちは「歌枕の国」としてあこがれ、見はてぬ夢を、このさいはての国にむすぼうと思いこんだりもしていたのである。
また、みちのくは、蝦夷の国である。虎狼のような人たちが、穴に寝たり木に住んだりしている、そんな伝えを、都の人たちは半信半疑で聞かされては、不安なおもいに東の空を見やっていた。

■はしがき
■一、あずま(東国)
黄金花咲く/あずまということ/西から東へ/伝説上の東と西/あずまの都督/東国総領/三関の意義/額に箭立つも
■二、みちのく
二つのみちのく/道の奥の意味/道奥の観念/国づくり/道奥国の成立/陸奥国と出羽国/道の国/むつのくに/陸州から
■三、蝦夷−ホモ・インコグニタ−
蝦夷の風土/蝦夷国/エゾでない蝦夷/エミシとエビス/エビスのなりわい/エビスの人種論/粛慎人/エゾという蝦夷/中世・近世のエゾ/エゾ論の問題
■四、風俗歌
風俗歌とは何か/風俗歌の実態/古今集東歌/万葉集東歌/東国と東歌/風俗ということ/風俗歌の伝統/みちのくの風俗歌
■五、馬飼
いけずき・するすみ/勅旨牧/馬飼/陸奥国臨時交易馬/平泉と貢馬/馬の禁諭令/出羽国と馬の問題/蝦夷と馬飼
■六、遠の朝廷
大王の遠の朝廷/京を去る千五百里/府国並行/多賀城の規摸/奥の朝廷と城柵/みかどの政治/国の華
■七、三一の争い
陸奥仏性抄/徳一とはだれか/六所宝塔/三一・権実/真言宗夫決文/徳一の宗風/恵日寺と勝常寺/宗教領主
■八、一木の詳像
貞観四年/怪異の国/金銅仏/勝常寺の仏像群/大蔵寺と黒石寺/鬼門の守り/慈覚
大師/のみのあとさき
■九、黄金の歴史
宋史日本伝/すめろぎの御代栄えんと/歴史をつくる/貢金体制/生産と貢納の組織/源義家の貢金/うずたかく/平泉の黄金支配
■十、平泉
北方の王都/当国の中.心/衣川を越えて/蝦夷の王国/平泉に向けて/皆金色/浄土模様/中尊寺の文化/毛越寺庭園/平泉文化の周辺/黄金文化の論理
■十一、歌枕
実方中将/能因歌枕/詩と真実/大歌所御歌/無用者/すきの流離/関のゆかり/歌枕の地図/歌枕の歴史学
■十二、奥の細道
奥の細道ということ/歌枕の道/奥ゆかし宋久のこと/跡なき空/廻国雑記/片雲のさそい/歴史の関/芭蕉歌枕/ふりのこして

東北歴史紀行

東北、みちのくへの旅たち。おもいは自然に芭蕉『おくのほそ道』の旅へと誘われる。芭蕉が片雲の風に誘われて、みちのく前途三千里の旅に出で立ったのは、元禄二年(一六八九年)である。本項「東北歴史紀行」は「新版おくのほそ道」ともいういでたちのもので、三〇〇年前の芭蕉の旅とこの旅は太い線で結ばれるものである。この旅は歴史紀行である。みちのくの未知にふれそのこころをたずねて、もう一つの日本の歴史をさぐろうとする点において、それとすこしもかわらぬ大いなるロマンの旅なのである。

■序章、旅立ち〈前途三千里〉
■一、都をば〈白河・勿来関(なこそのせき)〉
■二、いざたどらまし〈会津嶺(あいづね)の国〉
■三、阿武隈(あぶくま)に〈仙道くだり〉
■四、入りそめて〈奥州王の都〉
■五、千歳のかたみ〈みちのく遠の朝廷(とおのみかど)〉
■六、いづくはあれど〈塩釜・松島〉
■七、降り残してや〈ひらいずみ〉
■八、汽車の窓〈不来方(こずかた)城へ〉
■九、奥ゆかし〈日本中央〉
■十、萩盛り〈津軽の野辺〉
■十一、香をかぐはしみ〈雪月花出羽路〉
■十二、チョウクライロ舞〈鳥海山〉
■十三、語られぬ〈出羽三山〉
■十四、国家・人民のために〈名君の里〉
■十五、目に見ぬさかい〈東北ところどころ〉