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地方から東北から

地方からの日本学・第一集
高橋富雄東北学論集 第一部 東北論 東北学

地方から東北から
みちのく未知の奥
奥ゆかし
東北開発
古代語の東北学
著者が唱える「東北学」は、「ミヤコ・中央・先進」という国家統一者からの視点だけでなく、「ヒナ・田舎・地方」の視点から日本という国家、東北を検証する。「高橋富雄東北学論集」は、著者のこれまでの論集を網羅し、東北を通して改めて日本を問うものである。東北とは何か? その東北的なるものを解明する。
●3,086円(税込)
●A5判、422頁
●03年3月
●歴史春秋出版
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内容

『第一集 地方から東北から』は、『地方からの日本学』(87年、日本放送出版協会発行)を増補、教育社歴史新書(日本史)13『辺境−もうひとつの日本史』(79年、教育社発行)を増補した。


目次

地方からの日本史

これまでの日本史は、「ミヤコ、中央、先進」という考えでできあがっており、「ヒナ、田舎、地方」というところは、時たまお相伴にあずかるという構図である。本項は、この日本史のバランスを回復するための地方からの試みである。

■花綵列島の名にふさわしく
■一、縄文日本と弥生日本
  縄文の風土、弥生の風土/フォッサ・マグナ
■二、「みやこ」と「ひな」
  はじめにことばがあった/東歌の意味するもの/「ひな」にも歴史があった
■三、あずまの国「詩と真実」
  境のわかれ/歌の前にあったもの/「あづま」が「吾妻」になるまで
■四、日高見日本史
  古代史上のロマン/証言「日高見国」/日高見国「それから」/大倭日高見国構想
■五、開拓白書
  みちのくレアル=イデアル/古代東のターミナル/数字の歴史学
■六、文字瓦の古代史
  一五文字の文字瓦発見/一七文字への復原/律令普遍の証明
■七、歌の父母
  古今集和歌序/安積采女歌/安積山をたずねて/安太多良山と安積山
■八、安太多良弓士
  万葉みちのく歌/「安太多良真弓の歌」/譬喩歌と真実
■九、坂東の安危
  辺境からの問題提起/エゾと古代国家/平安京とエゾ経営
■十、「平夷」と「平安」
  日本史上の桓武治世/桓桓たる武王/「軍事」と「造作」/「征夷」と「平夷」
■十一、征夷大将軍
  幕府をおこした名/征夷大将軍と鎮守将軍/遠閉伊村を極む
■十二、北方騎馬の民
  エゾ馬貿易の記事/エゾ馬密貿易の禁令/天性の弓馬の民
■十三、勝常寺・黒石寺・天台寺
  文化における地方化/勝常寺と徳一/黒石寺薬師如来像/天台寺と鉈彫り
■十四、歌枕(ロマン)の国
  「道の奥」と「未知の奥」/『古今集』「東歌」「みちのく歌」/みちのく奥ゆかしくて
■十五、武門の正義
  力の正義/西の平氏 東の源氏/北の武門の系譜
■十六、謎のエゾ征討
  平安一通の嘆願書/奥海道のエゾが島/後エゾ征討誌
■十七、平泉と鎌倉
  『東遊雑記』の証言/平泉の評価/平泉柳営ということ
■十八、征夷大将軍と鎮守大将軍
  尊氏の征東将軍と征夷将軍/征夷大将軍のおいたち/足利将軍と北畠将軍
■十九、猪苗代兼載
  一枝けふひらく/兼載寸評/又出来らんこと難し
■二十、天下人の眼
  溥天の下、率土の浜/小田原からの秀吉書状/太閤検地令の再評価
■二十一、二つの遣欧使節
  日本史の大航海時代/天正使節と慶長使節/奥州王の主権外交
■二十二、芭蕉「未知の奥」
  「奥の細道」に誘ったもの/歴史おくのほそ道/歌枕より蕉風へ
■二十三、菅江真澄遊覧記
  常かむりの真澄/歴史の聴耳草紙/小野のふるさと けふのせば布
■二十四、オランダ正月
  芝蘭堂新元会/和蘭医事問答/大槻玄沢と小田野直武
■二十五、近代化における南と北
  北の抜荷 南の開国/藩政改革二つの道/西南近代 東北近代
■終章、東北学の理論
  もうひとつの日本史

辺境―もうひとつの日本史

本項は、辺境の本源をたずねようとする。辺境とは、国土の四方に向かった国家政治のゆきつく先を限るところである。「地方」や「辺境」が、国家になるまでの日本史のあゆみをこちらから問題にする、もう一つの歴史学を提案する。
そういう試みの果てに、われわれの祖国が日本という名の国になるのも倭や大和のような中央ヤマトに始まることでななく、どうもその「地方」「辺境」に埋もれてしまったもう一つの日本史にかかわることだったらしいということも具体的に追求する。

■はじめに
■概観 辺境史学理論
  一つの日本史/辺境理論の構造/日本の辺境理論
■一、古代の辺境
  辺境の用法/辺要の性格/国家の安危/辺境の制度的規定
■二、辺境観念の形成
  古代伝承世界の辺境/神話の地域構成/神武東征物語
■三、風俗歌の世界
  風俗歌とは何か/風俗の意味/服属儀礼の歌/風俗歌の分布
■四、儀礼の歴史地理
  国栖舞と倭舞/熊襲と久米舞/隼人舞と唱更国/吉志舞/出雲国造神賀詞
■五、あずま歌・みちのく歌
  大歌所御歌/東遊歌と東風俗歌/『万葉集』東歌/防人歌の意味/東人のことあげ
■六、古代の東国観念
  伝承の中の東国/東国とあずま/あずまの観念
■七、大化前代の東国問題
  荷前の国/舎人の国/第一次六四五年事件/蝦夷境の新事態/古代ええじゃないか/蘇我氏と東国
■八、東国維新−ニューディール
  大化の改新/改新詔の東国/東国改新政治/第二古代国家
■九、もう一つの日本
  『唐書』日本伝/日本と日の本/日の本の系譜/日高見国/大倭日高見国/日出ずる処
■十、あずま・みちのく論
  ひなの兄弟地帯/東の辺境論理/東のひな・奥のひな
■十一、蝦夷論
  国家論の原点/エミシ・エビス論/蝦夷の内部構造/蝦夷のゆくえ
■十二、Terra Incognita−この未知なるところ
  日本「東(ゼ・イースト)」と「西(ザ・ウエスト)」/「縄文的」と「弥生的」/「平安」と「平夷」/平泉の創造/類型学「東と西」(一)/類型学「東と西」(二)/類型学「東と西」(三)
■十三、イーハトヴの国
  宮澤賢治の発見/「イーハトヴ童話」の弁/イーハトヴ創作精神(一)/イーハトヴ創作精神(三)/イーハトブの東北学/イーハトヴの詩